分散システムで資源を同時に使用するノード数をk個以下に抑えることを保証す
る問題をk相互排除問題という.この問題を解く代表的な方法としてkコテリーを
用いる手法があり,信頼性に優れているという特徴を持つ.この手法を評価する
ために評価尺度(k,r)-availabilityが提案されており,ノードや通信リンクの故
障に関わらず少なくともr個のノードが同時に資源を使用できる確率と定義され
る.しかし,従来の評価手法はトポロジーが完全グラフでかつリンクが故障しな
い分散システムにしか適用できないという問題点があった.本研究では,ノード
およびリンク故障の可能性がある任意のトポロジーの分散システムに適用可能な
信頼性評価手法を提案する.更に提案法をプログラムとして実装し,適用実験を
通して提案法の有効性を示す.
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