本論文では,超並列システムにおいてプログラムのループ構造に
着目してフォールト検出を実現する方法を提案している.具体的に
は,プログラム中のregular loopと呼ばれる内部に分岐やジャンプ
操作のない完全なループ構造を,コンパイルの際にチェック用のコ
ードなどを含んだループ構造に置き換え,実行時にフォールト検出
を実現するものである.また,チェック用のコードの実行は,プロ
セッサのアイドル時間を利用して行なわれるため,実行時間のオー
バーヘッドを少なくすることに成功している.
この研究の拡張としては,プログラムのより一般的な構造に対応
したフォールト検出の実現が考えられる.
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